建築現場監督のススメ

ゼネコン建築現場監督が日々の思うところを書き連ねていきます。

現場の難しさ 〜週休2日に関して〜

こんばんは、misaki-archです。

いわゆる突貫現場に配属になりまして、

さぁどうしたものかな、と考えております。

 

そこで下記サイトをお読みください。

 

週休二日実現行動計画 - 日本建設業連合会

 

http://www.nikkenren.com/publication/pdf/267/shukyufutsukakoudoukeikaku.pdf

 

そう、建設業界も働き方改革の影響から

週休2日の波が来ております。

 

■週休2日って可能?

現時点ではなかなか難しいですよね、、

基本的に現場は日曜以外は稼働しています。

GW、お盆、正月を除いて祝日も動いています。

その理由を以下に書いていきます。

 

①施主本位の体制

建設業は受注産業です。

お客さんが建物を作りたいと言わない限り、仕事はありません。

ですから、お客さんが「1年でこの工場を建ててほしい!」と言ったら

もう建てるしかないんです。

 

普通なら1年半かかるとしたら半年足りないわけです。

それをどうやって補うか、

 

まず日曜日に現場を動かします。

それだけで約50日増えますから。2ヶ月増えます。

 

あとは残業です。

24h稼働させて、普段は8hのところを12hや24hやることにより、

工事を進めていく。これしかありません。

 

こうやってなんとか工事を完成させてきたのが建設業です。

 

もちろんお客さんは喜びます!

ですが、

 

「これが1年でできるなら、次は10ヶ月でできるよね?」

 

とか言われちゃうわけですよ。

ほんとに。

 

いや、、、違うんですよ?とちゃんと説明できる会社がどれだけあるでしょうか。

一度実績を作ると、「なぜそれができない?」となるんです。

これは建設業だけではないはずです。

 

施主主体、特に官庁工事以外は、施主本位の体制なため、

工期はどんどん短くなり、週休2日は難しいでしょう。

 

②環境的要因

建設業は地域に根ざしています。

家でこつこつできるようなものではありません。

ですから、道路、重機など数々の制限があります。

 

東京の大現場なんて制約が多すぎて昼間にできることが限られています。

 

例えばオフィス街のため、大きなものの搬入が通勤時間にはできない、とか

鉄道絡みだと鉄道が運行している間は工事ができませんから

夜中の1時から4時しか工事ができない、とか

そういうことがゴロゴロでてきます。

そのせいもあって着工時から24時間稼働している現場も多いです。

 

もちろん平日にできない、なんてこともあるでしょう。

さぁ週休2日、可能でしょうかね、、、?

 

 

③職人のお金の問題

一番厳しいのはここでしょうね。

職人さんは、基本的に日給月給制です。

一日働いていくら、というのが基本です。

 

だから今まで日曜だけ休み、月25日働いていた人が

20日しか働けないとどうなるか。

 

そう、単純に給料が減っちゃうんですよね、、、

 

それを彼らが許容できるのか。

彼らは働いてなんぼ、という認識があります。

 

サラリーマンの私からするとなんて不安定な職種なんだ、

有給とかもないし、怪我したら給料なくなるじゃないか!なんて思ったりもします。

 

しかし、それが好きだと言う人が結構な数、います。

職人さんはサラリーマンは向いてない、これでいいんだ、

好きでやっているんだ、

というのはよく聴きます。

 

そんな彼らの食い扶持が減ってしまう

週休2日、可能ですかね???

 

 

 

 

もちろん単価を上げたり、色々会社や日建連がやってるんですが、

まだまだ厳しいかな、と、個人的には感じます。

 

 

会社としては色々動いている、

残業時間も確実に減ってきていると感じるものの、

私の現場はまず間違いなく突貫です。

工期が2倍足りません。

それでもやるんです、やるしかないんです。

 

他の現場の人は4週6休、8休している中、

4週0休になるんですよ。

 

それは会社としてどうなのかなーーーーー

と思いつつも、

それが現実です。

 

misaki-archでした。

 

 

体調だけは崩さないように頑張りましょう