建築現場監督のススメ

ゼネコン建築現場監督が日々の思うところを書き連ねていきます。

現場の難しさ 〜熱中症は労働災害です〜

こんにちは。misaki-archです。

 

連日熱中症のニュースが世間を賑わせています。

部屋にいるだけでも本当に暑いこの季節、

われわれ現場マンは今日も屋外で働いています。。。

 

夏の現場は壮絶だ。

■朝8時 朝礼

朝礼看板に設置された熱中症対策の温度計で

すでに30度を指している。

WBGTの値も警戒を締めす27度だ。

 

ラジオ体操を全体で行い、

各職長が今日の作業内容を発表し、

安全当番が注意事項などを確認する。

せいぜい15分くらいの間だが、すでに汗が吹き出している作業員がちらほら。

 

朝礼が終わり、KYを終わったあとにはまず「一服」。

いつもならすぐ作業へいけー!と言いたいところですが、

これだけ暑いともう、とにかく倒れないでくれと願うしかない。

 

■10時 一服

8時半ころから作業を始め、10時の一服まで、

屋外で作業している全員がびしょびしょになって休憩所へ帰ってくる。

すばやく着替え、ポカリを飲んだりタバコを吸ったり、一時の休息。

 

うちの現場では熱中症の危険があるため、

10時以外にも、適宜休憩を促しているが、

それをずっとしていては作業が進まない。

 

監督として作業を進め、工程を厳守しなければならないのだが、

彼らの表情を見ている限り強く言うことは、この場では憚られる。

一緒にタバコ休憩で雑談しながら、次の作業へと向かわせる。

 

■13時 昼礼

もうこの頃には気温が35℃を超えていることなんてざらである。

WBGTの値も厳重警戒を示す30だ。

本当なら作業の中止も検討しなければならないところなのだが、

コンクリートの打設やマイルストーンとなっている工事は進めなければならない。

 

■17時 作業終了

ようやく作業が終わって作業員が帰宅しはじめる。

ぐったりしている人もまれにいる。

声をかけて明日また現場に来てくれることを願うばかり。

 

 

■現場での災害 〜蜂に刺されても労働災害!?〜

と、まぁ毎日作業員は壮絶な作業をしてくれています。

土工チームも暑いですが、溶接関係のチームもかなり暑いはず。

これだけ暑いと熱中症になる人もでてきますが、

今のところ我が現場では出ていません。

 

作業員さんたちは、つい元請けである私たちに対して、

怪我などを隠したくなる傾向があります。

よく労災隠し!と問題になるのですが、

彼らの気持ちもわからないではありません。

 

プロである自分のしごとで怪我をしてしまった不甲斐なさもさることながら、

会社や家族にも迷惑をかけるし、元請も怪我を再発させないため

いろいろ配慮しなければならない事項が増えるからです。

一気にまわりから責められる対象となる場合もあります。

 

ですが、元請としてはすぐに報告してほしい!

特に熱中症なんてのは点滴をすぐ打てば治りますし、

無理して作業を進めて重症化するほうがよっぽど迷惑になってしまいます。

 

また蜂さされなども労働災害になります。

とにかく現場で怪我をしてしまえば労災です。

 

日々労災を防ぐために安全面など苦慮していますが、

熱中症対策だけは未だ根本的な対策は難しいですね。

 

個人の体調もありますが、やはり天気には かなわない、、、

中止したいけど、できない。ジレンマをかかえています。

 

これから日本で夏の工事はより厳しくなるでしょうね。

週休二日の話を含め、夏の時期に配慮した工事内容も考えねばならないかもしれませんね。

 

misaki-archでした。