現場の難しさ ~現場は派遣で持っているが、派遣で潰れる~
こんにちは、misaki-archです。
今日は現場に欠かせない派遣さんについて。
■派遣社員がいないと現場はまわらない?
多くのゼネコンでいえることですが、
建築の現場では多くの派遣社員がいます。
①現場監督の派遣社員
②工務(図面)担当の派遣社員
③事務担当の派遣社員
多くはこの3つに分類されるかと思います。
彼らがいないと現場はまわりません。
なぜなら現場に社員が圧倒的に少ないからです。
その理由はお金です。
社員というのは経費が莫大にかかります。
自分のもらっている給料の3倍程度は経費として発生しているでしょう。
ですので会社としてはひとつの現場の工事請負契約の金額は決まっていますから
できるだけ少ない社員でまわせば工事が儲かるわけです。
つまり、とにかく人を減らしたいんですよね。。。
ですが、社員を減らすと工事はうまくすすみません。
圧倒的に人間が足りないから、いわゆるマンパワーがほしいわけです。
そこで派遣社員の登場です。
一見すると社員より毎月の支払は多くなるのですが、
支払い先は派遣会社宛てですし、ボーナスもないので、
社員を雇うより安上がりなわけです。
ですから、少々使えなくても派遣社員を雇います。
■派遣社員の仕事
仕事内容は社員と一緒です。
代理人や元方安全衛生管理者になるわけではないので
責任はほぼありませんが、
鉄筋の写真を撮ったり、職人を手配したりと
普通の現場監督と同じことをします。
図面や事務も一緒です。
最終的な責任のあるポジションにはなかなかなりづらいですが、
打ち合わせに入ったりも、もちろんします。
仕事はほとんど同じです。
■彼らと私の違いはなにか
派遣社員さんと私たちは同じ仕事をしているわけですが、
どうにも彼らには責任感というものが欠けている気がします。
もちろん派遣社員というのは、そういう契約ですから、
仕方のないことですが、
どうにもこうにも、その意味をはき違えている人が多いように思います。
自らの知識や経験で、派遣としてプライドを持って仕事をしているのは
全体の1割~2割程度かと思います。
そのほかはいろんなゼネコンを渡りあるき、
ただその現場を乗り切っている、
その瞬間、なんとか仕事をこなしている(こなせてないけど)つもりになっている
人がなんと多いことか、、、
そもそも仕事ができる人ならば社員になってます。
たいてい中途採用で採ります。
できるハケンさんであれば、
すぐ所長やその上からも声がかかり、社員にならないかと誘われています。
本当にしつこく、かなり熱心に誘われます。
能力があるのがわかっているので、新卒採用より本気です。笑
社員にならない場合でも、
次の現場へも引っ張っていくというケースも多々あります。
ただし、30年以上、うちの会社の専属で派遣社員をやっている人も
実際には存在していて
その人はものすごい能力はあるのですが、
「気楽だから。縛られたくない。」という理由で社員になりません。
ある意味、かっこいいですよね。
自分の腕、能力で食っている、派遣の鑑であると思います。
ちなみにその方は派遣社員なのに、
誰よりも早く次の現場の行先が決まる人です。。。おそろしい。
■派遣社員は儲かる?
今建設業は資格者が全く足りていません。
施工管理技士や一級建築士をもっていれば現場ですぐ採用されます。
給料もなかなか高いようなので、
能力のない人が、地場のゼネコンをやめて、
ふらふらと派遣社員をやっているケースも多いようです。
よく広告で70万、80万、なんてのもざらに出てきます。
ぼーっとしていても、その給料はもらえるんですよね。
現場では派遣社員自体の面接をすることはできませんし、
あたりはずれが大きいのも、この派遣制度の悪いところです。
■それでも居てくれないと現場はまわらない
派遣社員の悪口ばかり書いていますが、
それでも貴重な戦力なんです。
まずは人がいないと現場は目が行き届きません。
大きい現場では100人以上の現場監督がいるわけです。
小さい現場でも細かいところまではなかなか目が行き届かないので
人数に頼るしかないのです。
そもそも今どき、監督をやりたい人なんて全然いませんし、
図面を、その線の意味を理解してかける人もほとんどいません。
だから少しでも仕事を知っていて、仕事をできるその可能性があるなら、
土曜でも、日曜でも、夜勤でも
とにかく少しでも変わりになってくれる、
極端にいうならいてくれるだけでもいい、
そういうケースも多々あります。
社員だけで大きな工事を進めていくというのは現状難しいですよね。。。
職人さんもすべて下請け、つまり外注という形式ですし、
派遣社員がこれからも活躍するのが
建築現場なのだと思います。
以上misaki-archでした。